南海トラフ地震が起きた際に緊急車両が通行する道路をいち早く開通させるため、国や県、地元の建設会社が参加した訓練が行われました。

この訓練は「災害対策基本法」や県の「道路啓開計画」に基づいて行われていて20日は土佐国道事務所や県の職員などおよそ60人が参加。最大震度6弱から7を観測する南海トラフ地震が発生し避難所や防災拠点に向かう道路が土砂災害や家屋の倒壊などでふさがれたという想定で行われました。

訓練ではまず警察や国交省の職員が現場の被災状況を確認。緊急車両がいち早く通行できるようにするためのルートを選定しました。その後、道路の管理者から要請を受けた地元の建設会社が、散乱したがれきを撤去。さらに、放置された車両を取り除いたり、段差ができてしまった橋を復旧したりして、道路状況を改善する作業を進めていました。

(土佐国道事務所 森山崇 事務所長)
「常日頃から関係する機関の皆さんと顔を合わせてコミュニケーションを図りながら実動訓練をやることが非常に重要だと改めて認識した。高知においても能登半島と同じように室戸や足摺の半島を抱える似た地域状況もある。きょうの訓練がきっと役に立つと信じている」

国交省は命の道ともなる高知東部自動車道の整備に加え、訓練を重ねることで有事に備えていく考えです。