150年の歴史に幕です。3月31日で閉校する高知県津野町の精華小学校で23日閉校式が開かれました。集まった在校生や卒業生は思い出がつまった校舎との別れを惜しんでいました。
津野町立精華小学校は児童の減少を受け3月31日に閉校し、4月から同じ津野町の葉山小学校に統合されます。
23日は在校生や卒業生らおよそ300人が集まりました。

閉校式の前に校歌の歌詞や「精華は永遠に」という言葉が刻まれた記念碑がお披露目されると、あいさつに立った卒業生は涙をこらえながら言葉をつなぎました。
(精華小閉校実行委員会 片岡博さん)
「さみしさや切なさ、やるせなさを誰もが深く感じていてることと思いますが、私たちは記憶に刻まれた素晴らしい思い出を胸に新たな未来へと進んでいかなければなりません」
式の冒頭を盛り上げたのは在校生による白石太鼓です。

2010年に精華小学校に統合された白石小学校があった地区で古くから受け継がれてきた白石太鼓。出席者の心に響くよう一生懸命練習してきました。
その後はこの日が最後となる校歌をみんなで歌います。

1874年に寺子屋として始まった精華小学校がこれまでに送り出してきた卒業生は5346人。150年の歴史で最後の卒業生が感謝の気持ちを伝えました。
(最後の卒業生)
「精華小学校のみんなや、学校を支えてくださった方々のおかげであいさつの大切さを学び、また、楽しい学校生活を送ることができました」
「精華小学校長い間ありがとうございました」

精華小学校で最も卒業生が多かったのは1945年の87人で、今年の10倍以上です。70年以上前の卒業生は賑やかだった学校を今も覚えています。
(卒業生)
「いっぱいおった。賑やかやったね。さみしい、学校がなくなったらこの地区が寂れていきやせんかと思って心配」
今年度県内で休校・廃校する公立の小中学校は10校にのぼります。
(卒業生)
「仲良しでドッジボールなんかしちゃって。人数が少ないので同級生、下級生関係なくみんなでよく遊んでいた」

(卒業生)
「ソテツの木でその周りで遊んで木の下に宝物を埋めたり、写真を撮るときもソテツをバックに撮るっていうのが多かったです」

精華小学校でのかけがえのない思い出は、卒業生たちの心の支えとして残り続けていきます。