和歌山県は27日、那智勝浦町で、去年9月に工事が完了した「八郎山トンネル」について、覆工コンクリートに空洞が存在し、厚さが不足している施工不良が発生していたことを明らかにしました。
発覚のきっかけは、トンネル工事が終了した後に、照明を設置する工事をしようと、アンカー用の穴をあけたところ、コンクリートを貫通して内部に空洞があることがわかったということです。
本来の設計なら、コンクリートの厚さは30センチ必要なのに、最も薄いところで、わずか1/10の「3センチ」しかなかったということです。また空洞は、全体の7割くらいで発生しているということです。
▼県によると「業者は、書き換えを認める」
和歌山県によりますと、請負業者は完成後、「覆工コンクリートの厚さは設計以上に確保されていた」という内容の書類を提出したということですが、県の聞き取りに対して、「検査で薄いことは把握していた」と回答したといい、書類を設計値以上に書き換えたことを認めたということです。
県は「業者が適切な対応を怠り、厚さが不足するような粗雑な工事を行った」と指摘し、2業者に対し、6か月の入札参加資格停止の措置をとりました。
現場は、串本町と那智勝浦町の町境をつなぐ県道のトンネルで長さ711m。地震などの災害時には、海沿いの国道42号の迂回道路として、重要な意味合いを持つ県道として、整備中で、トンネルは今年12月に供用予定でした。
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