奄美大島・龍郷町の海で5日、観光で訪れていた男性が溺れた娘を助けたあと、死亡しました。奄美では観光客が水難事故にあうケースが多く、地元で救助活動を行う男性は注意を呼びかけます。
5日午前9時半ごろ、龍郷町芦徳の海で神奈川から訪れた39歳の男性と4歳の娘が遊んでいたところ、娘が浮き輪を風に流されて溺れました。
男性は娘を抱きかかえて海岸へ向かって泳ぎ、妻に引き渡したあと、海に沈みました。男性はホテルの従業員によって救助されましたが、およそ2時間後に搬送先の病院で死亡しました。
観光旅行先での海のレジャー中に起きた今回の事故。奄美海上保安部管内では、去年1年間にマリンレジャー中の事故で7人が死亡し、そのうちの5人が観光客でした。
奄美大島の海でレスキュー活動を行っている武照幸さんは、奄美の海は変化が大きく、観光などで訪れ、慣れていない環境で泳ぐ際は特に気を付けてほしいと話します。
(奄美ウォーターパトロールクラブZENO 武照幸代表)「干満の差で2メートルぐらい違うので、潮の流れがなかった時も干満で潮の流れが出てきたりする場所も多々ある。風が急に吹いたりするところでは急に流されたりする」
そして、海の事故を防ぐためには、浮力を確保するライフジャケットの着用が有効と話します。
(武代表)「ライフジャケットは確実に顔から浮く。流されても焦らずに浮いて待てば、救助までの時間が稼げる。ライフジャケットは着た方がいい」
マリンレジャーの季節が本格化する中で、起きた今回の事故。奄美海上保安部は当時の状況などを調べることにしています。
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