米津龍一気象予報士:

台風が心配な状況となっています。
今回の台風15号のポイントをご覧ください。

いつもだと峡南や富士五湖で大雨という話が多いんですが、今回は盆地も含めて広範囲で警報級大雨のおそれがあります。
雨のピークはあすの朝から夕方で、線状降水帯が発生する可能性があります。
これが発表されると災害の危険度は急激に高まる状況となります。
これまで山梨県内では2019年の東日本台風のみとなっているんです。それぐらい危険度が高い状況となるかもしれません。

台風の進路予想から見ていきます。
現在、宮崎市の南東およそ30kmの位置にありまして、そこから北上した後進路を東寄りに変え、西日本から東日本を横断する形となります。
山梨県内に最接近するのは夕方前後と見ていますが、今回台風接近前から大雨のおそれがあります。
それはなぜかというと、台風は反時計回りに風が吹きますから暖かく湿った空気が南の方から流れ込んでくるんです。
今回この台風の動きがゆっくりなので、南から暖かく湿った空気が流れ込む時間が長いんです。
そうなると甲府含めた盆地も富士川を通って湿った空気が流れ込みやすいので、これによって大雨のリスクがあることになります。

さらに台風だけでなく、山梨県の北側に前線もあるんです。前線に向かってさらに暖かく湿った空気が流れ込むので、ダブルで大雨の材料のもととなる空気が入り込むので、台風と前線の組み合わせは非常に危険な状況となります。

雨の降り方を雨雲の様子で見ていきます。
きょうの午後7時からです。この時間帯は目立った雨雲はない状況となっていますが今夜は雨が降ったり止んだりとなる見込みです。ただあす日付が変わってからは広範囲で雨が降り出して、特に強まるのは朝から夕方です。午前7時、8時の通勤通学時間帯は富士五湖、峡南方面さらに中北の一部で土砂降りとなります。甲府もザーザー降りで、ここからさらに雨脚が強まってくる予想でして、午後3時には
オレンジ色の降ればバケツをひっくり返したような雨。さらに赤色は
滝のような雨が降る恐れがあります。雨は午後5時頃には止んでくると予想しています。

予想される降水量を見ていきますと、多いところ、峡南・富士五湖で180mm、
中北・峡東・東部で150mmとなっています。イメージとしては9月の平年降水量の半月分の雨がたった1日で降る形です。
繰り返しになりますがこれは盆地も含めて可能性があるということです。
<詳しくは動画をご覧ください>