SDGs、11番目の目標「住み続けられるまちづくり」の中に「2030年までに、特にぜい弱な立場にある人を守ることを考え、災害によって命を失う人や被害を受ける人の数を大きく減らす」という細かい目標があります。この「ぜい弱」な立場の人にはどんな人が当てはまるのか。そしてどのような防災対策が必要なのか、考えます。


まず「ぜい弱な立場にいる人」とは、小さな子どもがいる家族、妊婦、高齢者、アレルギーがある人、障害者、医療的ケアが必要な人、日本語ができない外国人、ペットがいる家庭など、ハンディキャップがあり逃げるのに時間がかかる人です。情報弱者や社会的弱者と言われる人たちで、それぞれの立場で必要な防災を知ることが大事です。その中で、子育て家庭の備えについて防災士を取材しました。


防災士と看護師の資格を持つ、工藤美佐さんです。5年前からママ防災士として、子育て家庭などの防災について普及啓発に努めていて、さまざまな年齢層を対象に講座を開いています。6月は梅雨時期に備えて、講座の数が増えるそうです。この日は、萩市の児童館で乳幼児がいる親子を対象に防災講座が開かれました。


タイトルは『たいせつな命を守るために~防災を考える~』です。

防災士・工藤美佐さん:
「頭も大事なんだけど、この首のところに手をやってねって言ってます」

避難するときは、小さい子どもを親が抱えて逃げないといけません。

荷物なども持つと、避難にさらに時間がかかってしまいます。小さい子どもがいる家庭は、どんなことに気を付ければいいのか。いざ何かが起きたときに備えて、日頃からできる防災のポイントを説明しました。

受講者:
「子どもが小さいので避難とかなかなかできないので、勉強して家で避難できるように考えようと思いました」
「ベッド周りとか、極力物を置かないように、家に帰って見直してみたいなと思いました」
「その子がすごく好きで気に入っているものだったり、心が安らぐもの、必要なものが変わってくる。そういうことを知るためにもこういう講座には参加したほうがいいなと思います」


工藤さんは専門用語を使わず、わかりやすい言葉で簡単にできる防災を伝えています。細かい記号や印が多いハザードマップの見方や、活用方法なども解説しています。

工藤さん:
「防災は、本当にやっていないようで実はいろんなところでやっていて、食べ物を人はストック、用意しているじゃないですか。いざというときの防災っていうところの本当はイコールなんだよっていう、自分がやっていることに気づいていただけるのがこの講座の意味かなと」

「防災はハードルが高い」と考えず、無理なくできることから始めるのが一番大事だそうです。


では、どのようなポイントがあるのでしょうか。
工藤さんは主に3つを講座で伝えています。
(1)お家の中の安全チェックどんなところで寝ていますか?
(2)避難所までお散歩してみる一度行ったことある場所で安心感を
(3)家族会議をしておく家のどこが安全か、どこに避難するかなど決める


きょうからできる対策
・寝室に倒れてくる物を置かない
・リビングに頭を保護できるクッションを置いておく
・生活用品や食べ物の備えをしておく(ストックを多めにして、消費期限が近い物から使う)
・普段外出時に携帯するバッグの中に、ミルクや離乳食
・オムツを常にセットしておく(普段のお出かけの準備にプラスαするイメージで準備)
・子どもが安心するために、お気に入りのおもちゃやぬいぐるみを準備する
・子どもが食べ慣れている食品を準備する

いつ起こるか分からない洪水や地震といった災害。子どもの命、そして自分のいのちを守るために、日常生活から少し意識して備えておくことが大事。きょうからはじめてみてください。