富山市の奥田交番が襲撃され、警察官と近くの小学校にいた警備員が殺害された事件から今月26日で4年を迎えます。事件で命を落とした警備員の妻が取材に応じ、夫を殺害した被告への思いを語りました。

中村 信一さんの妻:
「私たち家族にしてみれば、4年目だからとか何年目だからというのはまったくなくて、ただこの6月は、意識していなくても、辛い気持ちがよみがえってくる時期。私たちの苦しさ、悔しさ、悲しさというものを彼に分かってほしいという思いのほうが強くて…」

事件で命を落とした警備員、中村信一さんの妻です。4年前の2018年6月26日、富山市の奥田交番に男が押し入り、警察官を襲撃。首や腹など40か所をナイフで刺して殺害しました。

そして18分後、拳銃を奪った男は奥田小学校の正門付近にいた警備員、中村信一さんに向け引き金を引き、殺害しました。

逮捕されたのは、当時21歳の元自衛官・島津慧大(しまづ・けいた)被告です。

刑事裁判はことし3月、名古屋高裁金沢支部が強盗殺人罪の成立を認めず、無期懲役とした一審判決に事実誤認があるとして、この判決を破棄し、審理を富山地裁に差し戻しました。

島津被告側は「高裁の判決には判例違反がある」として最高裁判所に上告。上告を受け、最高裁では審理が続いていて、棄却されれば高裁判決が確定。富山地裁でふたたび裁判員裁判が開かれます。

中村さんの妻:
「(島津被告)自らが控訴したり、上告したりしてるので、次、もし裁判員裁判となれば、彼が語らなきゃいけない。とは思っているんですけど、とにかく自分の言葉で答えて欲しいというか。一言いいたいのは、一審の時に『信ちゃんを返しなさい』って言ってあるんで、それだけですね」

中村さんの左手には、この日も信一さんが愛用していた腕時計がありました。裁判や報道陣の前に立つ時は、いつも身につけています。

中村さんの妻:
「最近は常に彼の存在、主人の存在は本当に感じるようになってきてますね。例えば今でも、どこかその辺で、ニコニコしながらがんばれって言ってくれているような…」

事件から4年。夫を亡くした悲しみが癒えることはありません。