政府は10日から、観光目的の外国人の新規入国をおよそ2年ぶりに認めます。外国人観光客の入国手続きの受け付けが始まりますが、富山県内の観光地からは期待と戸惑いの声が聞かれます。

斉藤鉄夫 国土交通大臣:
「本日10日から、添乗員付きのパッケージツアーによる外国人観光客の受け入れが開始されました」

10日から始まった外国人観光客の入国手続きの受け付け。入国が認められるのは、添乗員付きのパッケージツアーの参加者で、新型コロナの感染リスクが低いとされるアメリカや中国など98の国や地域から来た外国人観光客です。

記者(立山黒部アルペンルート・雪の大谷):
「これから訪日外国人客の受け入れ再開を受けて、ここ立山でも期待や不安の声が聞かれます」

県外からの観光客:
「外国人観光客がいっぱいいると、あーって思うけど、お金稼がないといけないから、観光業の方が今までじっと我慢していたんだから」

県外からの観光客:
「活気づくのはいいけれど、これでコロナがまた増えちゃうのは嫌だなと思う。日本人の常識と外国人の常識が違うのは少し不安」

立山黒部アルペンルートで外国人観光客から人気のある「雪の大谷」。コロナ前は、多くの外国人観光客でにぎわっていましたが、いまは、日本人観光客の姿しか見られません。

9日、標高2450メートル立山・室堂平にあるホテル立山では…

ホテル立山 坂本華乃さん:
「直接のメールでの予約もありますし、サイトからの予約も大手の旅行会社さんからのもあります」

雪の大谷や、雪原を楽しむことのできるこの時期。多くの外国人観光客に人気の宿ですが、おととし、去年は新型コロナの影響で宿泊はゼロ。しかし、最近問い合わせが増えていて6月9日時点ですでに11件、およそ50人の外国人観光客の予約が入っているといいます。

ホテル立山 坂本華乃さん:
「(4月は)コロナ前は半分半分くらいだったんです。訪日客と日本人客で。私たちも期待しております」

受け入れの本格化にあわせて、課題となるのが感染対策です。

記者:
「感染対策についてはどう伝えていく?」

ホテル立山 坂本華乃さん:
「もちろん絵が一番分かりやすいので、絵の表記で統一していくのか、英語の文章を一文入れていくのか、これから考えて取り組んでいきたい」

コロナ対策の表記については日本語のものしかないため、外国人向けのものも急ピッチで準備を進めています。

一方、山小屋は密を避けるためカーテンによる間仕切りを設置して相部屋での宿泊を再開しました。

立山室堂山荘 佐伯拓さん:
「5月は例年以上、コロナ前よりも少し多いくらいまで復活しました」

立山室堂山荘では、相部屋を開放したことで宿泊者数も伸びてきましたが、今後、外国人観光客が日本人とともに相部屋を利用することになれば、新たな問題が生じるのではと不安を感じています。

立山室堂山荘 佐伯拓さん:
「数年ぶりの訪日客となると、同じく宿泊する日本人のお客さんが、違和感や抵抗を持つと思う。そこら辺を感じ取って日本人のお客さんが旅行を避けるようになると、あまり効果がなくなってしまうのかなと。そういった嫌悪感みたいなのは出ないように何かしら対策はしていきたいと思います」

観光産業再興の切り札となるのでしょうか。立山では期待と不安が入り混じる中、外国人観光客の受け入れが始まりました。

(ひとこと)
実際に外国人観光客が富山に訪れるのはいつになるのか。県内の旅行会社に聞いたところ、外国人観光客のほとんどはまずは東京や北海道、関西などへ流れるので、富山に本格的に来るのは秋ごろになるのではないかと話していました。