富山市の県中央植物園では「ある植物」が、開園以来最多の実をつけ話題となっています。いま、値上げをめぐって注目を集めている、あの食べ物です。

富山県中央植物園にある「熱帯果樹室」。こちらの温室ではいま、真っ赤なドラゴンフルーツや、コーヒーの実など様々な植物が実っています。そんな中・・・

記者:「うわっ!見てください、こちらには、バナナが大量になっていますよ!」

バナナ農園と見間違えるほど、たわわに実った立派なバナナ。

富山県中央植物園 志内利明さん:
「開園以来初めてですね、やっときたなと」

開園当初からおよそ30年にわたり育て続けているバナナ。ことしは過去最多・300本以上が実りました。しかし10年前はこのとおり。多くても100本ほどでした。

富山県中央植物園 志内利明さん:
「バナナ栽培しているプランテーション(現地の大規模農園)へ行くと、これぐらいの実がついているのが当たり前。それぐらいにはしたいとずっと思っていた」

熱帯地域とは程遠い気候の富山でバナナを育てるのは至難の業。植物園では3年前に新しい土に入れ替え、厳選した肥料をバランスよく加えるなど土壌を改良してきました。さらに冬の間も室温を15度以上に保つなど生育管理も徹底。長年の地道な努力が実を結びました。

これに続けと、9日は別品種のバナナの土も入れ替えていました。これが、けっこう重労働です。

富山県中央植物園 志内利明さん:
「なかなか作業が大変でこれだけで1日かかっちゃうんで。ことし順番に回していってて、ここで最後」

そんな世話の焼けるバナナには意外な事実がー。

富山県中央植物園 志内利明さん:
「みなさんよくバナナは木というんですけど、実はこれ草なんです」

・・・バナナが草?

富山県中央植物園 志内利明さん:
「これを見てもらえばよく分かって、葉っぱが1枚1枚がつながっていっている。木だったら年輪状になると思うが、これは1枚1枚が折り重なっていっている」

木の幹に見えるところは、ニセの茎と書いて「偽茎(ぎけい)」と呼ばれる部分で、このながーい葉っぱが幾重にもなっているんです。

富山県中央植物園 志内利明さん:
「(木じゃないんですね?)木じゃないです。草に実がつくと言ったほうがいいですかね、いわゆる果樹とは違うんです、木ではないんで」

意外と奥が深いバナナ。一口にバナナといってもその種類は300以上あり、園内には13種類のバナナが展示されているということです。

富山県中央植物園 志内利明さん:
「これだけバナナが実っている姿はなかなか間近で見られない。ぜひ間近で見てほしいですね」

このバナナは7月中旬まで観賞できるということです。

(ひとこと)
今はバナナ値上げのニュースも報道されています。せっかくだから食べたいのですが、このバナナはあくまで観賞用で、食べたりはせずに一連の過程を見てもらうために展示を続けるということです。