福島県飯舘村出身の俳優、大内彩加(さいか)さん。劇作家からの性暴力を受けたとして、現在裁判を行っています。その影響で、うつ病を患いおよそ1年半、舞台から離れていた彼女がこの夏、俳優として復帰することになりました。なぜ彼女は舞台に立ち続けるのか。そこには演劇、そしてふるさと福島への愛がありました。

大内彩加さん「この劇団にいれば福島にまつわる作品に携われる、そういった夢をずっと持ち続けていた。その中でずっとセクシャルハラスメント性加害に遭い続けていたという状況です」

飯舘村出身の俳優・大内彩加さん(30)。所属する劇団の劇作家から「性行為を強要された」などとして去年11月、損害賠償を求める裁判を起こしました。現在も裁判は続いています。

被告から大内さんに送られたLINE

当時の辛い記憶が今もフラッシュバックします。

大内さん「演劇界でハラスメントがあって裁判を起こすのは私で最後になるぐらい被害がなくなればいいなと、本当に心から思います。こんなにしんどい目を他の人たちにしてほしくない。そう思います

去年の春、「うつ病」と診断されました。生活の中心だった演劇から離れた日々を送っていましたが、裁判が進む中で、“ある気持ち”が芽生えました。

大内さん「被害者が辞めなきゃいけない、離れていかないといけないというのは、私はすごくおかしいことだと思います。だからこそ自分の名前を出して顔を出して、被害を告発して裁判している。私は絶対に自分のやりたいことから逃げたくない

1年半ぶりに舞台に復帰することを決めました。