江戸時代の大庄屋で、酒蔵や診療所としても使われていた空き家の再生プロジェクトが吉備中央町で進んでいます。

岡山県立大学の学生が空き家の今後の活用に役立てようと、この地域の歴史やかつての暮らしについて住民にヒアリングしました。今回、まとめた冊子が完成し、地元の人に贈られました。

活動に協力した住民らを前に、岡山県立大学の学生が冊子の完成を報告しました。約20年前から空き家となっている江戸時代の大庄屋・小出家(こいでけ)邸の活用を目指し、3年前に始まったプロジェクトで、学生が地元住民に地区に活気があった頃のことをインタビューしてまとめていて、きょうは地元住民らに1000冊が贈呈されました。

(地元住民)「地域の人の発言をよくまとめてくれて。こういうのを見てもらったら(いい)」「我々も知らないこと(地域の歴史)を教えられるし、自分にとっても、後世、孫たちに伝えていきたい」

(参加した学生)「どんなことを聞いたら、地域の人が本当にやりたいこと、思っていることを聞けるのか、すごく考えながら話をたくさん伺いました」

小出家邸がある豊野(とよの)地区のように、過疎が進む中山間地域は全国各地にあります。空き家を活用したまちの活性化に関心のある若者たちが有志で集まり、制作した冊子は、これまで文献に書かれていない地域の歴史を未来に残すためにも、大きな意味を持っているといいます。

(参加した学生)「自分が住んでいない地域の生活の跡とか、今ある歴史を知ることができるのが楽しかったです」

プロジェクトを率いる岡山県立大学の穂苅耕介(ほかり・こうすけ)准教授は、これまでにも住民から聞き取ったことを地図などにおこす取り組みを行っていて、実際に現地に出向くことの大切さを語りました。

(岡山県立大学 穂苅耕介准教授)「学生が話を聞くと(住民は)いろんなことを教えてくれる。(この地区は)グーグルマップで見ると情報がない。でも地域の人に語ってもらうと、こんなに豊かな場所だとこの取り組みを通じてわかったので、大収穫でした」

この冊子は今後、町内の小学校などにも配られる予定です。地域の人とさらに連携を図りながら、空き家の活用方法も考えていきたいということです。