JR四国が古民家を活用した簡易宿所を香川県高松市に開設しました。来年の瀬戸内国際芸術祭などで見込まれるインバウンド需要の取り込みを狙います。

JR高松駅に近い高松市錦町にきのう(14日)オープンした簡易宿所、「Setolive by 4S STAY」です。JR四国が築54年の元料理店兼武道具店を約4000万円かけて改修し、和室と洋室あわせて5部屋と共用のダイニングなどが備えられています。

チェックインはタブレットを使った無人システムで、料金は大人2人の利用で1泊朝食付き1万5千円からです。柱や障子などに元の部材を生かした古民家らしい造りで、庭付きの部屋もあります。

JR四国は、徳島県の阿波池田駅周辺で空き店舗などを改修した宿泊施設を3棟運営していて、利用が好調なことから4棟目を高松に設けました。

(JR四国 事業開発本部 戸梶美里さん)
「空き家が増加しているというところで、空き家を生かして地域の活性化にもつなげていくためにこの事業続けて取り組んでいます」

施設にはこんな特徴も。

(茅原淳記者)
「こちらの壁の装飾、何かわかりますか。本物の線路が使われているんです」

(国鉄時代の電鈴の音)
「チンチン」

荷物置き場の看板や洗面所の扇風機も国鉄時代のもの。懐かしい鉄道の備品が生かされています。12月中旬には、通りに面した1階にカフェもオープンし、クラブハウスサンドやクロックマダムが提供されます。

(JR四国 事業開発本部 戸梶美里さん)
「今後ますますインバウンドの需要が期待される高松市でとても利便がよいエリアにございますので、島や街、山などへの周遊拠点としてご活用いただけたらと思っております」

社会問題化する空き家の再生にもつながる取り組みです。JR四国は来年度、約1000万円の売り上げを目指すということです。