石川県では小松で34・7度と、早くも猛暑日一歩手前の真夏の暑さとなるなか、ことしの夏は電力需給のひっ迫が懸念され、節電への取り組みが大切になってきます。そうした中、冷たい井戸水を活用したクーラーが注目を集めています。
電気代は95%削減の優れものです。

■室外機いらずで省電力

石橋弘崇アナウンサー
「うわぁ!涼しい!」

温度計が示す気温が34度に対し、吹き出し口から出るのは心地よい19度の風です。

カナイワ 普輪崎暢誉(ふわさきまさひこ)社長
「井戸水を利用した井戸水クーラーです。電気代は通常のエアコンに比べると約10分の1」

地質調査や地盤改良、地下水処理など特殊な分野で技術力を持つ白山市のカナイワ。節電の夏に展開するのが井戸水クーラーです。

仕組みはいたって単純で、冷たい井戸水を通した配管に風を送って空気を冷やすというもの。通常のエアコンと違って室外機が必要ないため、熱も排出されず、機械もシンプルなので少ない電力で稼働できます。

仕組みは“水冷式”


普輪崎 社長
「今のところ、工場からの引き合いが多い」

■夏場は灼熱の工場…職場環境の改善に

2年前に導入したという白山市の金属加工場、サンキ工業を訪ねました。

石橋アナ
「離れていても涼しい風が来ます!1台で大きな工場内に風が届いていますね」

越田秀一(こしだしゅういち)社長
「この工場は330坪ぐらいあるが、半分ぐらいを1台でカバーしている」

仕組みが複雑でないため、送風機を大型にでき、効率的に涼しい風を送れます。工場内には、もともと5つのエアコンがありましたが、粉塵や油などで故障することも多かったとのこと。

しかし、庭の水まきと冬の融雪用に掘った井戸水があったことから、この井戸水クーラーを導入しました。

工場わきにある井戸


越田 社長
「一台だけで賄えるので電気代がものすごく下がりました。夏場で言うと空調だけで見ると95%くらいは下がっています」

今後は、工場の屋根に使用後の井戸水をまくなどして、より冷房効果を高めることも計画しています。価格は、機械本体だけで200万円ほどと今は企業向けの展開が中心ですが、カナイワでは家庭用の実現にも夢を描きます。

普輪崎 社長
「ゆくゆくは各家庭にも普及させることが出来るようになって、社会全体がCO2削減をもっともっと出来るように貢献したいなと思っている」

もともと「井戸掘り」から起業したとあって、普輪崎社長は、「地下水は再生可能エネルギーの一つだ」といいます。

普輪崎 社長
「地下水は、まだまだ無限の可能性がある地下資源だなと」