鹿児島県と鹿児島市は21日、知事と市長も出席して意見交換会を開きました。県がドルフィンポート跡地に計画している総合体育館に隣接する形で、鹿児島市がサッカースタジアムの整備を検討している案について、塩田知事は「港湾計画の見直しが必要で、相当な時間がかかる」と指摘しました。
(鹿児島市・下鶴隆央市長)「県と市がしっかりと連携・協力しながら、県都としてのにぎわいの創出にともに取り組んでいきたい」
意見交換会は、鹿児島市がサッカースタジアムの3つの候補地のうち、ドルフィンポート跡地が「最も経済効果が高い」と試算した中間報告を2日に公表して以降、初めて開かれました。
ドルフィンポート跡地は県有地で、スタジアムを併設した場合、県の総合体育館の位置の変更が必要になることなどから、市議から「県の理解が得られるのか」との疑問の声が上がっていました。
意見交換会は冒頭を除き非公開で行われ、終了後、取材に応じた塩田知事と下鶴市長はともに、スタジアム整備については協力して進めていく考えで一致したと話しました。
(下鶴隆央市長)「スタジアムの整備は『オール鹿児島』で取り組んでほしいとお願いし、確認できた」
(塩田知事)「『オール鹿児島で』というのは私の知事就任前から、そういう方向でやろうということだったから、改めて確認した」
ただ塩田知事は、スタジアムをどこに整備するかについては、県が年内に立ち上げる本港区エリアの利活用を検討する委員会で話し合う考えを改めて示しました。
Q.鹿児島市のドルフィンポート案は、県の計画を大きく見直すことになる?
(塩田知事)「大きくというか、(体育館の向き)を横を縦にするということ。ドルフィンポート跡地に何を整備していくのか、全体の議論の中で議論していく」
また塩田知事は、ドルフィンポート跡地にサッカースタジアムを整備した場合、港湾計画の見直しでスケジュールが大幅に遅れる可能性を指摘しました。
(塩田知事)「(港湾計画見直しの)手続きを含めた時間がだいぶかかる。港湾計画の見直しとなると、7〜8年、10年かかる可能性もある。かなり時間的なスケジュールは変わってくる」
県が立ち上げる検討委員会には鹿児島市も参加し、来年度末をめどに、本港区の全体像を取りまとめる方針です。