メイクを通して「女性を元気にしたい」と活動を続ける鹿児島市出身のメイクアップアーティスト、ヒラノマリナさん。コロナ禍で2年間、開けなかった対面でのメイク教室を、この秋、3年ぶりに再開。その活動を追いました。
(ヒラノさん)「おはようございます。(子どもと一緒に)エイエイオー」
メイクアップアーティスト・ヒラノマリナさん(42)。この日、3年ぶりとなるメイク教室を開きます。
(ヒラノさん)「みなさん、わくわくと少し不安を抱いて来ている。『よし、やるぞ』という気持ち」
「メイクを通して女性にもっと輝いてほしい」と、12年前に「鹿児島美人計画」のプロジェクトを立ち上げてメイク教室を開くなどの活動をしてきました。
これまでに教室に参加したのはおよそ1500人。“次の日から自宅でできるメイク”がモットーで、参加者は、自宅で使っているメイク道具を持参します。
(ヒラノさん)「顔の高いところに明るい色を乗せます。頬骨の上、まゆ毛の上。見てください」
(参加者)「(鏡見て驚く)すごい!」
ヒラノさんが教えるのは自然な仕上がりのナチュラルメイクです。その技を習得しようと、参加者も真剣です。そして、次第に表情に変化が…。
(ヒラノさん)「鹿児島の女性は控えめというか『私はいいです〜』と言うが、芯は強い人が多い。もっと自分を大事にして、もっと輝いて欲しい」
1981年に鹿児島市で生まれたヒラノさんは、人が喜ぶ仕事がしたいとメイクの道を志し、高校卒業後に上京。25歳の時にニューヨークに渡り、雑誌や広告の撮影、ファッションショーのメイクを担当しました。
(ヒラノさん)「アメリカに住んで『こうでなきゃいけない』という固定概念を外すことで、いろんなことが楽しくなって、スキンケアとメイクアップに落とし込めたらなと」
30歳を前に帰国し東京に会社を設立。国内外で撮影用のヘアメイクをこなし、熊本地震が発生した時はメイクで被災者を応援しようと、ボランティア活動に参加しました。
また、鹿児島産の原料を取り入れたスキンケア商品の開発にも取り組んでいます。(検索「マールアペラル」販売:山形屋、東急ハンズ鹿児島店など)
「ふるさとへ恩返しをしたい」と今は拠点を鹿児島に移し、子育てをしながら活動しています。
(ヒラノさん)「商品裏のパッケージに「鹿児島美人計画」のロゴを入れている。商品が自分が知らないところ、知らない国まで飛んで行ったら楽しいな。
最終的に『鹿児島って楽しそうだよね、綺麗な人が多いらしいよ』と世界中から人が集まればいい」
そんなヒラノさんに寄り添うのが、夫でカメラマンの川越亮さん(43)です。イベントや商品の販促物制作、育児など様々な面でヒラノさんを支えます。
(亮さん)「見たことない世界を一緒に見ていきたい。妻・マリナさんの仕事を見ていると、本当に魔法が掛かるんだという場面に出くわすので、(見たことない世界を)一緒に見ていけたら」
Q.「マリナさん」と言いましたけど、自宅で何と呼んでいる?
(亮さん)「家では『マリちゃん』と呼んでます(笑)」
(レッスン会最後に記念撮影)
(亮さん)「はい、撮りまーす、素敵ですね〜」「ありがとうございました!」
(ヒラノ)「とにかく皆さんの笑顔を見られたのが最高。メイクをしてあげて喜んでもらえる、私も幸せ。
(参加者も)きれいになると内面から自信がわいて輝けるし、その相乗効果はあるのかな。めちゃくちゃハッピーですよね」
ヒラノさんは北海道で販売会に立ち会うなど、鹿児島を拠点にしながらも各地を飛び回り、活動しています。
「出会った人をメイクで笑顔に」ヒラノさんの挑戦は続きます。