ことし3月、名古屋市瑞穂区の交差点で、修了式の後で下校していた女子児童2人が乗用車にはねられました。死亡した9歳の児童の父親が、今の心境をつづった書面を公表しました。


この事故で警察は、乗用車を運転していた名古屋市千種区の無職・藤川幹人被告(51)を、罰則の重い危険運転致死傷の容疑で送検しましたが、検察はことし4月、過失運転致死傷の罪で起訴しました。

藤川被告の初公判は5月27日に開かれる予定です。


【死亡した9歳児童の父親のコメント】(全文)
令和4年3月24日に、私の娘は、通学路を下校中に青信号の横断歩道を渡っている時に交通事故に遭い、短い生涯を閉じました。私たちは、娘と最期の言葉を交わすことも出来ませんでした。

娘がこの世を去ってから、私たちは一汁三菜の仏飯を支度し、白い奇数本のお花を取り換え、線香を焚くことが日課となりました。娘の魂が少しでも安らかに成仏できることを心から願い、1日に何度も白木位牌に手をあわせる生活をしています。

娘と一緒に過ごした時間は、私たちにとってかけがえのないものでした。
娘が大きな産声をあげた日のこと、毎朝歌いながら保育園に通園したこと、桜の花を見ながら散歩をしたこと、キャンプで川遊びをしたこと、海で魚釣りをしたこと、大きなクリスマスケーキを作ったこと、正月に門松づくりや凧揚げをしたことなどの記憶が蘇ってきます。そこには、いつも娘が中心にいてその周りはたくさんの笑顔で溢れていました。

被告人について、保釈に関する動きがあると聞きました。
娘の四十九日法要を終えてもいないのに、刑事裁判が始まってもいないのに、私たちの時間は止まったままなのに、無常な時の流れを感じずにはいられません。この心のざわつきは何なのか。娘の供養のことだけに向き合ってきた悲しくも貴重な時間が乱されることで複雑な感情が芽生えてきました。私たちは、これから始まる公判において、事件の真相が明らかになることを期待しています。

最後になりますが、現地に献花台を設置していただいたこと、溢れんばかりのお花やお手紙などを供えていただいたことを伺いました。皆様のご厚情に心より感謝申し上げます。また、事件当初より被害者の実名報道を控えていただくようお願いしております。引き続きのご配慮をよろしくお願い申し上げます。