青森県内の優れたものや取り組みに迫るキラリ逸品です。今回はこちら、色鮮やかなアイス…に見えますが実は和菓子なんです。

青森市の和菓子店で販売されているこの和菓子、「溶けないアイス」として人気が高まり、夏の新たな名物となっています。
青森市の和菓子店「松栄堂(しょうえいどう)」。

店内には、水ようかんやあんみつ、店の夏の定番商品麩まんじゅうなど夏にぴったりの涼し気な和菓子が並びます。そんな中、こちらのお客さんが購入していたのが…
※お客さん「ラムネを3本とイチゴ3本とモモ3本とミカン3本ください」

聞こえてきたのは和菓子店ではあまり馴染みのない“ラムネ”という名前。
そして、店員が冷凍庫から取り出したのは棒付きアイスのような形をした商品です。
そう、これが夏の新たな名物「くずバー」です。
※松栄堂 畑中和紀社長
「くずバーは全国的にブームになっています。28℃を超えるとなかなか(和菓子は)売れない。28℃を超えても30℃になってもなんとか涼しく食べてもらえるもの、というのが“くずバー”に行き当たったということだと思います」

“くずバー”は、くず粉(こ)やフルーツを混ぜて凍らせた和菓子。
松栄堂は、3年前に販売を始めて年々種類を増やし、今年はラムネやメロン、レモン、オレンジといった色とりどりの7種類を販売しています。

※近藤志生里アナウンサー
「新食感です。一口目はシャリっとしているのに、口の中で溶けていくとモチモチとした食感に変わりました」
この独特な食感を出すために重要な役割をしているのが「くず粉(こ)」です。

※松栄堂 畑中和紀社長
「くずの根ですね。根からでんぷんを取り出したのがそれなんです。“葛根湯”というように、葛の根と書いて本来は風邪薬とか薬草なんですよ。」

「秋の七草」の一つとしても知られる「クズ」は、山や公園でも見かけるマメ科の植物で、赤紫色の花を咲かせます。