東北地方で非常に激しい雨が降り続き、気象庁は3日朝、青森県に東北地方で初めて「線状降水帯発生情報」を発表しました。昼過ぎに大雨の峠は越えましたが、最大で青森県内21市町村に避難指示が出され、3日午後6時現在も河川の氾濫や土砂災害のおそれがあり、このあとも厳重な警戒が必要です。

低気圧をともなった前線の影響で、大気の状態が非常に不安定となった3日の青森県内。午前7時50分から8時ごろにかけて、日本海の沿岸で「線状降水帯」が確認され、深浦町ではレーダーの解析で1時間に約110ミリの猛烈な雨が降りました。気象台の観測地点での24時間の雨の量は、平川市碇ケ関(いかりがせき)で186.5ミリ、深浦(ふかうら)で179ミリ、平川市温川(ぬるかわ)で174.5ミリで猛烈な雨となり、観測史上最大を更新しました。

青森県内では一時、最大で21市町村に避難指示が出されました。平川市温川では、吊り橋が崩落して1人が取り残されましたが、午後3時前に県警のヘリで救助され、けがはないということです。

今別町にある北海道新幹線の奥津軽いまべつ駅では、駅周辺が冠水したほか、一部で道路の陥没も確認されました。こうした影響で駅が利用ができなくなり、一時、乗客2人が足止めされました。3日は鉄道各線で始発から運休が相次ぎ、青森ねぶた祭をはじめ夏祭りシーズンを迎えた青森県内の観光にも影響が出ました。

※東京からの観光客は
「浅虫温泉に行こうと思ったら、電車が止まっていたので、どうしようかこれから考えている」

大雨によって土砂災害の危険性も高まり、一時最大で29市町村に土砂災害警戒情報が出され、3日午後17時25分までにすべて解除されました。十和田市焼山(やけやま)では土砂崩れが発生し、奥入瀬渓流沿いと十和田市街地へ抜ける道路が通行できなくなっています。

※動画を撮影した十和田焼山の田中一守さん
「ドーンという音がして、外を見たら沢から土砂・流木が流れてきた。土砂が積もったのは10~15センチ。現実にこういうのを見ると、恐怖を感じます」

また、付近では数か所にわたって土砂の流入や倒木などで道路が寸断され、近くのホテルや旅館では一時、観光客が足止めされました。むつ市では、脇野沢と川内地区で土砂崩れや道路の冠水が複数発生し、宮下宗一郎市長が3日午後、現地を視察しました。
外ヶ浜町三厩(みんまや)の藤嶋地区では土砂災害で多くの住宅に被害が出ています。

※レポート須崎蓮 記者「こちらは外ヶ浜町藤嶋地区です。この地区を流れる藤島川が氾濫し、土砂や樹木が住宅に流れ込みました。」

外ヶ浜町によりますと、外ヶ浜町三厩(みんまや)の藤嶋地区では3日午前3時過ぎに川の水が溢れ、周辺の住宅には家の中にまで水が押し寄せました。さらに、上流から押し流されてきた土砂がいったいを埋め尽くし道路を寸断しました。このため、30世帯が一時、孤立し午前11時前に地元の消防団などが土砂を撤去するまで不安な時間を過ごしました。

※住民は
「こういう状態になったのは朝になってから。どっと増えた。この地区は昔から、雨が降れば水浸」
「放送があり外へ出たら、もうきていた。出られないから2階へ上がった、水がおさまるまで。3時間くらいいた。怖かった」

外ヶ浜町の山崎結子(やまざき・ゆいこ)町長は被害状況を視察し、インフラの復旧に力を入れる考えを示しました。

※外ヶ浜町 山崎結子 町長
「まずはいままでの生活に戻すことを優先して考えていきたい。そのうえで家に住めない方がいれば、仮設住宅・町営住宅へ一時的に避難していただくこともあるでしょうし、全容をしっかり見て判断していきたい」

外ヶ浜町によりますと、3日の大雨で藤嶋地区の30世帯のうち23世帯の家屋に浸水などの被害があったということです。こうしたなか、今後も懸念されるのが河川の増水です。

※レポート村上怜生 記者
「弘前市大川です。本流から水が溢れ勢いよくリンゴ畑に入り込んでいます」

弘前市大川地区では、岩木川の水位が上昇したため川沿いにあるリンゴ園や野菜畑、それに農機具を置いた小屋などが水没し農家の人が心配そうな表情で自分の園地を見ていました。

※農家は
「(水位上昇は)昼頃、急にきた。野菜畑、小屋に耕運機も入っているしみんなパー。軽トラも小屋に入っているけど」

また、馬淵川も氾濫危険水位に達しています。南部町の剣吉観測所では、橋げたのすぐ下まで水位が上昇していて、現在も危険な状態が続いています。気象台は、雨の峠は越えたものの、河川の増水に引き続き警戒を呼びかけています。