北アルプスの三俣蓮華岳で遭難した東京都の20代の男性2人が下山・救助されるまでの足取りが警察への取材で明らかになりました。
東京都稲城市の男子大学生(23)と世田谷区の自営業男性(26)さんは18日に北アルプスの三俣蓮華岳に向けて山し、19日の夕方以降連絡が取れず警察が捜索していました。
このうち自営業の男性は23日午後7時ごろに大町市の七倉登山口に自力で下山。
男子大学生も24日6時半すぎに長野県警のヘリで救助され、命に別状はないということです。
19日の夕方、家族に「1泊延長する」と伝えて以降、連絡がとれなくなっていた2人。
標高3000メートルに迫る山岳でどう過ごしていたのか、県警への取材で明らかになってきました。
◇10月19日
・帰れないと判断して、別の場所にビバーク
◇10月20日
・朝になって動くが道に迷い、救助された場所(水晶岳北側・野口五郎岳西側の東沢谷・標高2200メートル付近)でビバーク
◇10月21日
・雨で1日ビバーク
◇10月22日
・天候は回復したものの体力的に厳しいと判断し1日ビバーク
◇10月23日
・自営業男性が行動可能となり、東側の山(野口五郎岳方面)の尾根まで登り、登山道を通って下山
◇10月24日
・午前6時半過ぎ、ヘリコプターで男子大学生救助
◇食料は?寒さをどうしのいだ?
・2人は3日分ほどの食料は持っていて、すぐ近くにあった沢の水を飲んだ
・冬の防寒着や寝袋、マットを携行。アイゼンやピッケルは無し
◇道に迷った要因は
・スマートフォンの電源が切れ、替えのバッテリーは持っていなかった。
・紙の地図は持たず、スマホの地図を頼りに行動していたため、電源が切れたことで道に迷った可能性も