1世帯10万円の新型コロナ関連の給付金について、山口県阿武町が誤って全世帯分の4630万円を町内の男性に振り込んだ問題です。
返還を拒否している男性の弁護士が取材に応じ男性本人がすでに警察の任意での聴取を受けたことを明らかにしました。
男性の弁護士
「警察の要請を受けて、任意の事情聴取に応じております。本人は今後も警察等、捜査機関から要請があった場合には、必ず事情聴取に応じる考えを示しております。連絡が取れず、所在不明になった事実は一切ございません」
弁護士は、男性が先月と今月、警察から事情聴取を受けたと明らかにしました。
また、行方が分からなくなっていることを否定し、現在、男性と連絡がとれないのは、聴取のときにスマートフォンを警察に提出したためとしました。
この問題は、1世帯10万円の新型コロナ関連の臨時特別給付金について、町が振り込みの作業を誤り、対象の全世帯分4630万円を町内に住む男性の個人口座に振り込んだものです。
男性が返還を拒んだため、5月12日、町は男性を相手取り、誤って振り込んだ金など5100万円あまりの支払いを求める訴えを起こしました。
町は、男性が勤め先を退職し、行方が分からなくなったとしています。
男性は、現在振り込まれた金を所持しておらず、返還が難しい状況で、返還については、町の代理人と相談し、解決を図りたいとしています。