8日夜、突如、道内を強い地震が襲いました。震度5弱を観測した日高地方の浦河町では、食器棚が大きく揺れ、隣の様似町では住宅の壁が崩れました。


北海道南部の知内町では新幹線が緊急停止。

北海道新幹線車内のアナウンス・知内町
「地震による停電が発生しています。おけがはないでしょうか?新しい情報が入るまでしばらくお待ちください」

8日午後11時15分頃、青森県東方沖を震源とする最大震度6強の地震が起きました。

地震の規模を示すマグニチュードは7.5。

震度4を観測した帯広市では浴槽の湯が大きく揺れました。

不運が重なった、こんな人も…。

新千歳空港では、雪の影響で欠航が相次ぎ、200人ほどが空港で夜を明かしていたのです。

そんな矢先に起きた地震。

天井の一部が崩れたところも。

空港の利用客
「(屋根の一部にひびが入った)僕の頭に当たった。ぼろぼろって崩れて、この辺に落ちたんで『ここで死ぬのかな』と。東日本大震災で屋根が落ちたのを見たので」

震度4を観測した札幌でも…。
天井から吊るされた照明やカーテンが揺れます。

三国谷浩司記者
「道庁の危機管理対策課です。津波警報の発表を受け、職員たちが集まっています」

札幌管区気象台 丹藤英司調整官
「ただいま、北海道中部に津波警報を発表しました。渡島地方・函館では震度5強を観測しました」

道内で最も大きい震度5強を観測した函館ではマチの灯りが瞬間的に消えました。

麻原衣桜記者
「午後11時半過ぎです。函館市内に津波注意報が発令されました。現在防災無線で避難が呼びかけられています」

飲食店が立ち並ぶ函館市の繁華街では…。

麻原衣桜記者
「函館市本町に来ています。午前0時40分現在、この辺りは飲食店や居酒屋が多い飲み屋街になっているのですが、人通りはまばらな状況となっています」

飲食店店員
「横に結構揺れて、立つのも怖いなと感じる。シャンパングラスが3つほど割れてしまった。(店が)崩れないか怖かった」

発生当時、市内を運転していたタクシー運転手は・・・

タクシー運転手
「(地震のとき車内にいた?)運転中でした。(揺れを感じた?)横揺れ。走ってても横に揺れる」

函館市役所には最大で235人が避難しました。

HBC・福井秀一通信員
「まもなく午前0時をむかえるところです。浦河町内の高台に私はいます。ご覧のように、多くの車両が避難をしてきています」

避難所に身を寄せた人は浦河町でも。

避難者
「津波だというので、すぐ出てきました」

避難者
「揺れたと思ったら一気にドンととりあえず出なきゃという頭しかない」

本間吏成アナウンサー
「震度5弱を観測した苫小牧上空です。きょう未明に津波注意報が解除されました」

函館を訪れた観光客も不安な夜を過ごしました。

福岡からの観光客
「寝不足で怖くて、余震も続いていたので怖かったです」

大阪からの観光客
「ホテルにいて寝てて気付かなかったが、揺れがひどくなって目が覚めて。いつでも避難できるように準備はしていた」

気象庁は、この地震を受けて、今後1週間程度は、マグニチュード8以上の巨大な地震が発生する可能性が平時より高まっているとして、「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を、2022年前の運用開始以来、初めて発表しました。

北海道 鈴木直道知事(9日・午前11時)
「道民の皆様、事業者の方々におかれましても、今後1週間程度、気象庁や道、市町村からの情報にご留意いただき、揺れを感じたらすぐに避難できる態勢を整えていただくなど、防災対応を取っていただいたうえで、日常の社会経済活動を継続してほしい」