国税電子申告・納税システム(e-Tax)を不正に使用した広域多額詐欺事件で、高知県警は、新たに福岡県の臨床工学技士の男を逮捕したほか、すでに逮捕されている男2人が再逮捕されました。

新たに逮捕されたのは、福岡県久留米市の臨床工学技士の男(26)で、再逮捕されたのは、住居不定の自営業の男(40)と、熊本県荒尾市の会社員の男(26)です。

高知県警の調べによりますと、3人は、2024年10月から11月までの間、国税電子申告・納税システム(e-Tax)を使用し、福岡県の税務署に対して虚偽の内容を記載した所得税等申告書を提出して所得税の還付請求を行い、還付金およそ95万円をだまし取った疑いが持たれています。

新たに逮捕された臨床工学技士の男は、確定申告の名義人で、還付金もこの男の名義の口座に振り込まれていたということです。

警察が、これまでの(e-Tax)を使用した一連の詐欺事件の証拠について調べていたところ、今回の犯行が浮上しました。

警察は3人の認否について、「捜査・公判に支障をきたす可能性がある」として、明らかにしていません。

e-Taxを使用した一連の詐欺事件では、これまでに22人が逮捕されていて、被害金額はおよそ2715万円にのぼっています。警察は、3人の役割などについて調べているほか、事件の全容解明に向けて捜査を進めています。