不祥事が相次いでいる鹿児島県警が、再発防止策を公表する際に報道機関のカメラを会場に入れなかったり、巡査部長の減給処分を公表しなかったりした一連の「公表のあり方」について、2日に開かれた県議会で問題視されました。

(県民連合・上山貞茂 県議)「県民の信頼を回復することが目的のはず。情報の透明性がその第一歩」

2日の県議会で取り上げられたのは、不祥事が相次いでいる県警の「公表のあり方」についてです。

県警は去年、相次ぐ不祥事を受けて再発防止策を策定し、先月、見直した内容を公表しました。その際、報道機関は「カメラを入れた会見」を求めましたが、県警は「記者への説明」だけにとどめました。

2日の県議会では、こうした県警の対応が問題視されました。

(県民連合・上山貞茂 県議)「同じ日に新たな不祥事が公表されたこともあり、何かまだ隠しているのではないかという疑念を抱かざるを得ない」

(県警・岩瀬聡 本部長)「今回の見直し改善の内容は、昨年8月の再発防止対策の内容を大きく変更するものではなく、一部の施策を追加するなどにとどまるものであったため、カメラ撮影などを伴わない記者レクの形で県民への説明責任を果たせると考えた」

2日は、他人の尻などを無断で撮影し、1か月の減給処分を受けた巡査部長について、県警が警察庁の指針に基づき公表しなかったことも取り上げられました。

県公安委員会の鑪野委員長は、県警に「より積極的な公表を検討するよう求めた」と明らかにしました。

(県公安委員会・鑪野孝清 委員長)「警察庁の指針は踏まえつつも、他の公務員組織との均衡も考慮し、より広範に処分事案の公表を行っていくべきであると考えることから、県警に対して、今後より積極的な公表について検討するよう求めた」

今後の公表のあり方について岩瀬本部長は、「発信の意義や目的を踏まえ、適切な発表方法を判断していく」と述べました。