住所不定・無職の藤沼登夢(ふじぬま・とむ)被告(29)は2025年1月、宮城県内に住む当時17歳の男子高校生が誘拐されていると知りながら、タイから車や船に乗せるなどしてミャンマーに連れ去った、被略取者等所在国外移送の罪などに問われています。
これまでの裁判で、藤沼被告は罪を認め特殊詐欺グループに命じられて犯行に及んだことが明らかになっています。
2日、仙台地方裁判所で開かれた論告求刑公判で藤沼被告は、特殊詐欺グループとの関係について「詐欺行為はしないがやれることはやる」と言って関わったことや「買い物や運転を命じられていた」などと述べました。
検察側は「藤沼被告が特殊詐欺の前提で重要な役割を果たしていた」と指摘。
「誘拐してきた者を特殊詐欺に従事させる事案が社会的問題となっていて厳正な処罰が必要だ」として懲役4年6か月を求刑しました。
一方、弁護側は「被告が強制的に移送したわけではなく被害者と示談が成立している」などとして執行猶予付きの判決を求めました。
判決は2026年1月19日に言い渡されます。














