鹿児島市の中心部で去年11月、4人が車にはねられ、1人が死亡した事故です。きょう1日、過失運転致死傷の罪に問われている女の裁判で、検察は禁錮3年6か月を求刑しました。

過失運転致死傷の罪に問われているのは、鹿児島市の無職・吉﨑順子被告(85)です。

起訴状などによりますと、吉崎被告は去年11月、鹿児島市下荒田1丁目の交差点を乗用車で右折する際、横断歩道や歩道を歩いていた4人をはね、姶良市の今西和隆さんを死亡させ、3人に足の骨を折るなどのけがをさせたとされています。

吉﨑被告は、捜査段階から「ブレーキとアクセルを踏み間違えた」と話していて、裁判でも起訴内容を認めています。

きょう1日の裁判で検察は、吉﨑被告が2016年以降、5件の事故を起こしていたことを踏まえ、「起こるべくして起こった」と指摘。「被害は極めて重大で、遺族や被害者らは厳重な処罰を望んでいる」として禁錮3年6か月を求刑しました。

一方、弁護側は「直前の高齢者講習でも問題はなく、罪を認め、真摯に反省している」などとして、執行猶予付きの判決を求めました。

吉﨑被告は証言台でうなだれるような様子を見せ、「申し訳ありません」と何度も繰り返していました。

判決は来年1月15日に言い渡されます。