煮干しなどの塩干魚を中心に扱っていた高知市の乾物卸売業者が、4日、破産手続開始決定を受けたことがわかりました。
帝国データバンクによりますと、高知市の「土佐水産」は11月4日、高知地裁から破産手続開始決定を受けました。
「土佐水産」は1962年5月に設立された塩干魚などの乾物卸売業者で、高知市中央卸売市場の水産物部塩干魚荷事業として丸干しや煮干しなどを中心に扱っていました。
また、受託販売では塩干物、買付販売では鰹節と雑節類の原料を主体に、北海道から九州まで全国の生産者や集荷業者などから委託を受けて競りで販売し、2020年3月期にはおよそ1億4900万円の年売上高を計上していました。
しかし、景気の低迷や食生活の多様化、従事者の高齢化などから、市場仲卸人などの市場入場者が減少傾向だったことに加え、小売業者による生産者からの直売や高知県外資本の小売業者による県外市場からの一括仕入が行われるなどし、取扱量が減少。
2025年3月期の年売上高は1億円を下回る水準にまで減り、赤字決算が続くなど厳しい経営を余儀なくされるなか、先行きの見通しが立たなくなり、2025年9月22日に事業を停止していました。負債はおよそ1億8000万円となっています。














