「社会人野球は“甲子園”くらいのポテンシャルがある」

未来のメジャーリーガーを育てるための教育リーグの試合。公式戦ではない。有名選手が出ているわけでもない。それでもスタジアムに観客はやってくる。日本の社会人野球ではあまり見ない光景だ。

佐竹さんはアメリカでの経験をトヨタ自動車に持ち帰りチームへと還元する。狙うのはトヨタが強くなることだけではない。日本の社会人野球全体を盛り上げたいと話す。

練習を見守る佐竹さん

“都市対抗”と“日本選手権”社会人野球の2大大会は、ともに負けたら終わりのトーナメント方式。一発勝負のその雰囲気から“大人の甲子園”とも呼ばれている。

甲子園でもなく、プロ野球でもない、“社会人野球”が盛り上がれば、日本の野球界全体のためになる。現役時代はレジェンドとして社会人野球を引っ張ってきた佐竹さん、これからは“裏方”として社会人野球を盛り上げるつもりだ。

キャッチボールをする佐竹さん

私も小学校から大学まで野球をしていた。大した実績はなく平凡な野球人だったが、中学生くらいまではプロ野球選手になるのが夢だったのもあって「自分に夢を与えてくれたプロ野球に関わる仕事がしたい」「プロ野球選手の凄さを伝えたい」そう思って今の道に進んだ。

でも、佐竹さんの取材をしてきて気付いたことがある。社会人野球は面白いという事だ。

私は、12月8日(日)に放送される、社会人野球に人生をかけた佐竹さんに密着したドキュメンタリー「プロ野球じゃないとダメですか? ~トヨタ自動車 佐竹功年~」のディレクターを担当している。

野球をしていた人間にとって、プロ野球に進むことだけが成功なのだろうか?

【CBCテレビスポーツ部・上原大輝】
入社5年目「サンデードラゴンズ」ディレクター