「夜明け」 和合亮一
生きる力が
どこかへ行ってしまった
信じるものを失った
心を支える何かが
沈んだままで
暗がりを抱えて
震災の後を生きてきた
ある日に
夜明けの国道を見た
ただ
美しかった
誰かに伝えたいと思った
こんなに
朝が美しいこと
ただ
それだけを伝えたくなった
繰り返してきた
熊本の朝が
こんなにも輝くことを
夜が明けることを
光にあふれる
そうして
道の先に
朝があることを
熊本は
やがて包まれることを
ただ
それだけを
夜明けに
伝えたくなった
明けることを














